プリンセスチュチュ ペーパークラフト作ってみた。

fumiのお気に入のアニメ、プリンセスチュチュです。いつか作りたいと思っていましたが、
ようやく作る事ができました。

今まで作ってきたアイマスと違って、元がCGではなく、デフォルメされた
アニメキャラクターですので、それをどうやって3Dポリゴンで表現していくか
また、バレエがモチーフである以上、ただ立っているようなポーズではいけませんね。

チャレンジのし甲斐を感じました。

ぱっと見、構造が複雑そうなキャラクターに見えませんが、ペパクラは
「丸い」ということと、「デフォルメ2D」で描かれたものを立体にするのが難しいです。



そして・・・この愛らしいデザインは日アニにも通ずる「線の洗練化」が成されていて、
独特のムードを保っています。いくら描き込んでも似てこないというわけです。

やればやるほど深みに嵌まっていくポリゴン作業のなかで、途中大震災もあり、
モチベーションを維持するのに苦労しましたが・・・。

とりあえず、どうにか形になりましたので、作成記を書いておきます。



今回はあらかじめバレエの資料や写真などを見て参考にしてから作りました。

チュチュを見てチュチュを作るのも良いのですが、オリジナルがバレエというモチーフに
きちんと取り組む志の高い作品なので、見習いたいですよね・・・。



いろいろと写真を見ていくうちに
50cmという大きなスケール感の中では、もうすこしリアリティを盛り込んで
体の表現をした方がいい。と考えるようになりました。

せっかく大きく作るのですから、見所も多いほうがいいですよね。



しかし、ポーズをとるという事では、アニメ頭身のままだと両手を上げる事すらできませんw

・・・頭が大きくてつっかえるのですね・・・w

なので、ちょっと頭身を上げてやる事にします。
オリジナルに忠実にやりたいと思う半面、どうしてもダイナミックなポーズもとらせてみたい・・・
ここは悩みどころです。



このくらいが限度かな・・・チュチュは作中でもUPになる場面では
リアルな体の描写があったりするので、その辺も意識します。

上半身が露出するので、首周り・腕の接続などは筋肉や関節の動きをとれるように
意識したモデリングを行います。



でも、まあ・・・

こうした細かい凹凸は実際の作成段階では消えてしまったりもしますが・・・。

具体的には、わきの下を作るためと、肩を上げたときに肩の筋肉のふくらみを作るため、
そして首スジのくぼみと鎖骨の表現、胸の存在感を増すなどする為にポリゴンを増やしました。

これらは、サイズの大きいペパクラであるということと、リアルなポーズをとるために
必須かなと思います。丸くてかわいいオリジナルのイメージから
少しずつ離れていくような不安もありますが。



背中も露出するので、肩甲骨や腰の筋肉など、ちょっと引き締まった感じに作っておきます。



そして衣装。



せっかくのドレスです。こだわりたいです。
ぽわーんと下に広がったトップドレス。端に行くにしたがってゆるやかに斜めになります。
見かけ重くなる直前で切れて、重ねて着ているパニエに視線が引き継がれます。



下から胸を包むカップ・・・あばら辺りのキチキチ感を演出してから、下へストンと落ち、
細かいギャザーを入れながら膨らみます。



なんてことはない造形のようですが、このフィーリングを出すのに、
かなり時間を費やしています・・・。



そして、こまかいアクセサリーを作って、チュチュにポーズをとってもらいます。



ばっ!!


って感じ決めてもらってw・・・・いつものように作った3Dデータを
ペパクラデザイナーに読み込みます。



展開してみると・・・

過去最高3040ポリゴン。


とんでもない量のポリゴンですが、ドレス部分にそのほとんどが集中してるので
おおまかに形になれば、それ程精度がなくても大丈夫なはずです。





B4用紙に11枚。展開図は例によって、スケール版権モノなので配布はできません。

ものによっては単純な構造であって、且つ非商用であれば、ファン同士の間で
楽しむものとして公開できるものもありますが、その判断はこちらの責任として
見極めたいと思います。

チュチュはむしろ宣伝になるような気もしますが・・・(多分作れないでしょうけどw)



そのうち、公開モデルが作っていけるようになるといいなと思います・・・。



で、さっそく顔から作ります。

顔は特に丁寧に作ります。顔だけで切り取りから貼り付けまでに
3時間くらいかける事もあります・・・。



顔の接合線および輪郭線は裏からぐりぐり押して段差を目立たなくします。
多少の角はボンドで湿気っている内に潰して丸くしてしまいます。
これでだいぶきれいに作れるようになります。



加湿器などで形を整えながら、形が決まったら裏から補強の為に紙切れを貼り付けて
形状があとで崩れないようにします。

もともと計算づくで作られている面ではあっても、作成の仕方で大分アレンジできます。
ディメンション固定の為に顔の中に補強版を入れて設計する人も居ますが
逆に自由度がなくなるので私は指で調整してから紙を貼って固定するやり方にしています。
ほっぺたの膨らみなどは顔の表情に大きく影響するので。



あとで写真を撮るときに顔に照明を当てると透けるときがあるので
中には発砲ビーズを入れておきます。







チュチュの「アホ毛」は特大です。作ってて思わす おおお、なんて言ってしまいましたw

髪の毛とファー、そして顔部分との接合をどうするか悩むとこでしたが、
頬の部分をペラ紙として我慢することで、後ろの構造を単純にする事ができました。



ファーの部分はポリゴン段階で一枚一枚羽にする事も考えましたが、全体の構成の底上げに
なりかねないので、デフォルメのままでいくことにしました。

そして・・・



今回の目玉。ドレスですね



沢山のパーツに細かい切れ目、折り目の連続・・・・。
最初見た時はめまいがしましたが、地道にコツコツ作って・・・・



まる2日かけて出来ました。ほぼイメージ通りのものになりました。

あばらの感じも出せたし、ちょっとギラッとした絹の感じも出せた。
光ってるのは、仕上げにプラモ用のパールホワイトをエアブラシで噴いてあるからです。



この調子で体のメインパーツ、「胸部」も作ります。



気を付けたのは、胸部と腕の接続について。
胸部を最初に作って閉じてしまうと、その後で付ける腕がどうしても形が合わず、
あいだに隙間が開いてしまいます。

私はペパクラをかなり丈夫に作るので、裏紙をしっかり貼るため、
面が突っ張ってしまい、あとから付けるパーツとの接合面が合わなくなったりします。

服を着ているモデルならたいしたことないのですが、チュチュは上半身が露出していますし、
胸から肩、腕まで繋がるラインがきれいである事が重要です。

がっしりとした強度を保ちつつ、パーツとの隙間を開けずに作るには・・・

腕を左右から同時に付けていき、一点一点を圧着、角度確認、面補強、と
めんどうな作業をパーツをプラプラさせながらこなすことになります。

一般的にパーツパーツで小分けに作ったほうがトラブルも少なく、綺麗にできます。
折らないと凹凸の表現ができない所、むしろ丸める所、判断して調整しながら
最終的にのりしろが所定の位置に帰って来ること・・・・。

今回のチュチュはいい勉強になりました。



胸は柔らかいのが一番ですが、がっちり出来ていますw



そして、レオタード部



お尻がカクカクしてるのもなんなので、ちょっと角を落としてあげようと
紙ヤスリでこすってみたら、



いい感じに削れたのでw

調子こいて滑らかにしてみた。



もちろん色は禿げてしまうので、エアブラシで噴きなおして・・・

(6月は湿度が高くてなかなか乾かないので、エアコンにさらします。)



ついでに、タイツとトゥシューズにもパールを噴きます。

こんな感じ。

つま先立ちではさすがに自立しないので、割り箸を台座に刺して固定できるように
膝まで通してあります。



で、続いてパニエ(スカートの中)

どういう形状にしたらいいかCG段階で考えたところ、フリル部分がちゃんと見えれば、
中は気にならないだろうということ。しかし、腰できれいに収束してないと
場当たり的なフレアをとってつけたような感じになると思ったので、





こんな形状に。
結果的にはこれで良かったような気がします。



裏からは丸見えなので、ここもエアブラシで色を塗っておきます。



あとは小物をちまちまと作って・・・

これは金冠・・・というには、あまりの色なので後で塗りなおしましたw





手の平のモデリングを一新しました。今までごまかしながらやってきましたが
ちゃんと手に見えるようになりました。



羽の付け根にちょっとだけガラス粉をまぶしてあります。本当はドレスに使おうと思って、
あらかじめ粒の小さいのと大きいのを手に入れてわくわくしてたのですが、
どうも狙った効果を得られなかったので、不採用ということに・・・。



腕飾り。こんなに複雑な展開図になりました・・・
作っててもつまらないパーツなので、ほんとうに組み立てが大変でした。



なんとなく気乗りしてない造形なのがわかりますねw



ツル?これはモデリングしませんでした。普段オブジェクトはかならずポリゴンで作っていますが、
これだけは現場あわせでいいかなと。

実際は50cmものスケールだと、この細さではぺろんぺろんになるので、
一枚の厚紙ではなく、何枚もの紙を積層して接着して、強度を増したものを切り出しています。
今回チュチュのペパクラで作り直したパーツはこれのみ。すごいでしょ。

でも、舐めてかかってたせいか、上記の理由で3回失敗して4個目でうまくいったという・・・w





・・・で、これが最後の難関・・・

なんだかわかりますか・・・

・・・ブレスレットですね。いかにもペパクラらしい無駄な細かさに疲れましたよ。

ペパクラは細かい。というのが、なぜか紙工作の美学のようなところがあるのでw

自分としてはBB弾で良いような気もしましたが、一つぶ一つぶ丹念に作成いたしました。
貴重な休みをこんなものを作るために丸一日費やしたという・・・・。

まあ、でもそれが
ペーパークラフトなのでありますw




さて、作ったパーツを組み立てまして・・・




いよいよ完成


プリンセスチュチュペーパークラフト
50cmスケールです。




じゃか じゃん。























































































































































さあ、いかがでしたでしょうか。

次はまだ何にするか決まっていませんが
ペパクラはしばらく続けていこうと思います。

それではまた、次のペパクラで会いましょう。






例によってニコニコ動画にPVをUPしてみた。
(Animation was published in the [smile video].)
  

プリンセスチュチュ 50cmペーパークラフト作ってみた。 ([smile video])



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