魔法少女まどか☆マギカ 佐倉杏子ペーパークラフト作ってみた。

あんこ作ってみました。



杏子は「きょうこ」と読みますが、一部のファンの間では「あんこ」と呼ばれます。

本編のアニメでは、主人公サイドの魔法少女達と対峙する敵役として登場しますが、
物語が進み、内情が明らかになってくると、敵としては見れなくなる、
とても魅力的なキャラクターです。

真っ赤なコスチュームにポニーテール、八重歯にツンと・・・
ウケるように仕込まれたキャラなんですが・・・、しっかりと嵌ってしまいました。(〃ω〃)



他にもほむほむとか、マミさんとか、魅力的なキャラクターは居ますが、
皆がこぞって色々なジャンルで既に作ってしまっているので・・・

興味本位以上に大事なものを感じた、このキャラクターを作ってみたいと思います。

さっそく、いつものようにポリゴンを作ります。


作成にあたって気を付けたポイントなど書いていきます・・・
まず、髪の毛。



ポニーテールは、はっきりと分離せずに、後頭部が半分ポニテに埋まっています。

強度ということでは、この方が都合がいいのですが、
アクションした時の状態によっては、髪の毛のさばき方に難がありそうです。

自分は大抵、大きなペパクラを作りますが、このサイズになると
髪の毛もペラ紙というわけにはいきません。ちゃんと厚みを作って
どの角度から見ても裏側が見えないようにします。

細かいパーツを組み合わせると、ごちゃごちゃになり易いので
髪の毛はしっかりと精度を出して作っていかないといけません。



これだけの髪の毛を中空で作ったモデルは他に見かけないので、
ペーパークラフターとしても、やりがいがありそうです。



まどマギのキャラクターは独特なベース型の輪郭をしている為に、単純に正面から見た形に
顔のテクスチャを貼っても、3Dにした時に上手くいきません。

ちょっとつぶれたあの顔も、愛嬌があってかわいいのですが、今回は
シリアスなムードの演出をしたいこともあって、少し人間に近い状態へと補正しますw

アニメの作画を生かしつつ、立体にするのは難しいです。

WFなどでの造形を見ても、みんな試行錯誤しているようで、面白いです。


大きな髪の毛を支える為に、アゴから首、肩にかけて、ポリゴンを2重にしてあります。
作る時に紙を2枚貼り合わせて、補強されるかたちになります。
今まではなんとなく裏紙を切って貼って補強していましたが、今回はパーツにしてみました。



あんこはあまり成長が良くありませんw

背丈はあるけど、スレンダーな体型。あまりグラマーではありません。
きっと、年頃になると急に身長が伸びるタイプですね。  (←勝手な想像)

もっといい食事をさせてあげたいなあ。

そしてコスチュームは・・・



腰の所に重ね合わせが多く、ここがこのコスチュームの最大のポイントです。
実にけしからんデザインです。



衣装と肌(体表面との兼ね合い)をどう表現するかが、難易度に影響します。

細かいディティールはモールドにした方が作成が容易になりますし、
別パーツとして分けて作った方がよりリアルに作れます。

服の重ね合わせなどは一枚紙にテクスチャで描画してしまってもいいのですが
立体感を出したい衣装なので、別個に作って重ね合わせを表現します。



ペーパークラフトは本来、複雑さより省略が大事なのですが

自分は、細かい点にこだわっています。
ふとももの入り込みや膝小僧の形、ちょっと曲がって伸びるすねなど、ペパクラでありながらも
生身の人間っぽさを出したい思っています。

円柱の連結でモデリングするやり方も、展開図がすっきりして良いですが、
人型には細かい凹凸が重要と考えていて、最終的にはどっちがイイか
分かりませんが、自分的にはポリゴンの整列より造形フィーリングを優先させています。



あんこのコスチュームで特徴的なのはブーツ。つま先が平べったいです。
これがいいムードを出していて、つま先がゴツかったり足首が細かったりすると、
違ったイメージなってしまいます。

また、お腹にある黒いインナーの裾も、これがないと
全体的に間延びしたデザインとなります。



ちゃんとバランスされたデザインなのだなあと、作ってて感心してしまいました。

中のスカート生地は薄いひらひら。あとでポーズをとる時には腰回りに
まとわり付くようにモデリングをします。絵描きのはしくれとして野心が芽生える部分です。

こうして、動きや質感などを想像しながら、必要なポリゴン数の増減をして
モデリングしていきます。

使用しているポリゴン作成ツールは毎度、おなじみの六角大王スーパー3LE。
もともとペパクラデザイナーに付属してたものですが、アニメシェーダーが付いているので
気に入っています。もっと高度なツールもありますが自分的にはこれで十分な気がします。



胸のあんこマークは切り抜いてあって、下の肌色が見えています。
衣装が浮いた状態でないと、表現ができないアクセントですね。


ポリゴンはそれぞれのパーツに分けて「レイヤー」というくくりで管理します。
顔のレイヤー、髪の毛のレイヤー、手のレイヤー・・・といった具合です。

全て表示した結果が全身像となるわけです。

どこで個々のパーツに切り分けるかは、必要と思われる強度の度合いや
面の繋がりによってモデルごとに変わってきます。



こうやって、一旦は均整のとれたモデルが出来たとしても、
ここからポーズをとる為に動かすと・・・

めちゃくちゃに壊れてしまいます。



服の下にある体がずれると、当然服の外へ体が飛び出してしまうわけですねw
(ポロリともいう)

結局、ポージングする際には、崩れた造形をまたやり直す事になるので
関節を大きく動かすのは非常にめんどうくさいのです。

一般に見かけるペパキャラが単純に立ったポーズが多いのは、これが理由です。

だが、しかし、そこで諦めてしまったら


マンネリになってしまいます。

なんてったって、あんこ。アクションさせない訳にはいきません。

がっつり動かします。( ̄∩ ̄#



お菓子が大好きだったり、周りとのコミュニケーションがアレだったり、

・・・色々とお茶目なあんこ。

しかし、本来の魅力はそのアクション。



そして、

内に秘めたる深い思慮と強い意志




可愛さの中にも強さ・鋭さがある


ポージングにも気合が入ります。

ちなみに、あそこのパーツの色が不明なので、どうしようか悩んだ末、
本人に確認してみたら・・・


        /::/:::::::|:l::::::|l-ハ:::::| |:!   リ |:ノ-‐ヾ:::l::|
       l:::/l:::,:::::l:l::::::|rートtミ、、__,  ー/rc ̄! |::::l::|   
       |:/ l::l:::::A:、:::|ヽ { iir, `     { uリ  f-Vl:::|   知るか! んな事
       '  |::l::::l,'/ヾ::{  ゝ-'    、  ``  ト,l,!l
          l:|:::::|.、、ゝヽ ヽヽ  ____ ヽ ヽヽ ,ヒi:::::/|   < ウゼー!!
         `ヾ,!::::::`ゞ、    ,!/____ノ   ,.イ:::::|ヾ:/
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       / ̄`ヽ、ヽ/,./;;;;:::::::::::::::ゝ-.i i:-'::::::|:::::::::::::|



・・・と言っていたので・・・勝手に「白」ではないという判断をしました。







と、いうことで


完成した3Dデータをペパクラデザイナーに読み込み、展開します。



3373ポリゴン・・・気が遠くなります。



しかし、好きなキャラのパーツを1つ1つ組み立てるのは楽しみでもあります。

どんな感じに仕上がるのかなあ。などと、想像しながら、のんびりやります。



A4サイズで17枚。



実は fumiはプリンターを初めて購入しました。
今まではなんとなく、むにょむにょってすると、どっからともなく、印刷したものが
湧いて出て来ていましたが・・・。ははは

コホン。



ペパクラ目的でのプリンター購入について、

等身大とかの大物を作る事を考えると、大きな紙が使えるA3プリンターも
購入の選択支でしたが、A4プリンターの日進月歩の技術進歩に勝る物ではないとの
判断に至りました。

A4プリンター高機能だし、無線なのは便利だしね。

A3カラーレーザープリンターなんて、クソ高い物はペパクラで稼いでから買え。とリアル嫁。
男のマロンがわかってもらえない・・



いつものように、いつもの道具で作ります。



これもお決まりですが、印刷した展開図にはあらかじめ、
印刷面を保護する水性クリアーをスプレーしておきます。

試しに爪で引っかいて様子を見たら、やはりカラーレーザーとは比べ物になりませんね。
インクが滲まないように何度も慎重にスプレーしました。



まず、ほっぺたに丸みを付けて、輪郭がなめらかになるように角を潰します。
序盤に気に入った形にならないと、やる気がなくなります・・・。

今回は、独特の輪郭なので2つ程、顔のサンプルを作りました。

最終的に、目じりから頬骨の三角地帯を出っ張らせるか、折り込んでしまうかの違いで
視野角に大きな差が出る事が分かりました。

出っ張らせることで、前から見るとベース型に。横から見ても
目じりがこめかみに回りこんで立体として違和感の無い顔にすることが出来ました。



分かりづらいですが、おでこからの線が目の部分ではへこんでいる事に注目。

指で押さえつけて、眼瞼を作ってあります。内部に裏紙を貼って形状保持をしますが、
ボンドが乾かない内に形成をして、形を固定してしまいます。

顔については、いくら形状保持の部材を内部に突っ張らせてもこうはなりません。
ましてやポリゴンを細かく切ってもツギハギが増えるだけです。

同じ展開図でも作り方によって変化が付けられる方が作る人の好みに仕上がります。



さっそくやってしまいました。はみ出たボンドは水で拭ってきれいにしてるのですが、
わずかな時間にインクが滲んで変色してしまいました・・・。

カラーレーザーでは、これくらい何ともなかったのに・・・。



しかたないですね。まあ、板金処理しても大丈夫なところではありますが
印刷色もいまいち気に入らないので、あとで色を塗り直します。



心配していた髪の毛も、ぐだぐだ感が出ず形になっています。



最後の蓋を閉じるのが大変です。どうしてもつじつまが合わなくなるので
切った貼ったで、ごまかす部分も出てきます。



エアブラシで再塗装。もちろん、プラカラー。



毎回面倒くさい手。さすがに指の第3関節は作る気がしませんでした。

なんたって今回は物を「持つ」のですから、あまり適当でもいけません。
手のひらのモデリングは一からやり直しました。





クリア吹くと、手が勝手に握ってしまいます。こうして指を開いてあげないとw





あんこブーツ。若干、右と左で大きさが違います。ポージングする為にあっちこっち
動かしていると、こんな事も起きてしまいます。



首の下にちょっと伸びてるのが、2重に補強で貼り付けされる部分です。
左の胴体の中に入って、同様の位置の面に裏付けされます。



頭部、けい部は今までの差込式の構造とは違って、隙間が出来ずに繋がって、
且つ、しっかりと固定されます。これで大きな髪の毛が乗っても大丈夫です。



スカートのなびき。

適当に折っているんじゃないですよ。モデリングした通りに折っています。
これが重要なパーツなんです。



おまた。

完成すると隠れる部分でもありますし、人型に出来上がってからだと、
あんこの名誉にも係わるので、この段階でのみ、UPで撮影。



足はなるべく折り目を付けずに作ります。内部は補強の為の紙が
「これでもか」っていうくらい貼ってあって、頑丈に出来ています。



お腹の部分はカクカクに折り目が付いていますが。ここは、服で完全に隠れてしまうので
見栄えではなく、強度を優先させています。



スカートを被せると、こんな具合です。



そしてブーツ。

ヒラヒラスカートがちゃんと追従していないと、チラ魅的に台無しなのが分かりますね。

ここが単純に筒構造なポリゴンでは表現できない部分です。



しばし、眺める。

眺めている姿が怪しくて、それってどうよ。という気がしないでもないw
でも結局、美術だって、ヌードを眺めてるわけだしね。同じだと思う。
むしろ、変に格調ぶってるより素直なんでないだろうか?・・・なんてね。

まあ、どうでもいいね。



胸のシンボルを丁寧に切り抜いて



裾のフリルまで慎重に作ります。テクスチャのあるパーツは塗装できないので、
失敗したくありません。



槍の先っぽ。



胴体は苦労しましたが、なんとか服の中に収まりました。



あとは髪の毛が頭にがっしりと、はまるだけです。早く完成した姿が見たい。



どうですか。この「着ている」感。 ぴったりですね。
隙間的にもいい感じ



槍の柄を真っ直ぐ作るのが一苦労。大分時間をかけて作りました。ここがヘロへロだと、
格好悪いですからね。

無事、全パーツが出来上がって
いよいよ最終組み立て。


もう二度と作りたくないパーツもあるので、べっとりとボンドを塗ってくっ付ける瞬間は
なんとも後戻りできない、独特な緊張感を伴いますw

丸1日乾燥に費やして槍を持たせて・・・・

佐倉 杏子 完成です。






サイズ横60cm 縦40cm



スケール感が伝わるように大きな写真で紹介しますよ。(`・ω・´)ゞ

じゃじゃーん!!




手で持つとこんな感じ。槍が60cmあります。実際に部屋に在るとちょっと邪魔ですw



高さは40cmくらいあります。極端に端っこを持たなければ、どこを持って振っても大丈夫。
がっちり丈夫に出来ています。



髪の毛は塗り直しもあって、段差が消えています。グロスコートもなかなかいいもんです。



思いのほか、リボンが面倒くさいパーツの一つなんですよね。



表情は八重歯が出るようなシチュでもないし、たいやきを咥えるような感じでもない。
さやかを救うべく、真剣に戦うあんこが印象的だったので、笑った顔はどうかなーって。



槍の先に意識が来るように、頭の角度や体の動きを調節しています。
実際に空中でこのポーズを取ると、左足が前に出ました。



若干左を向いている為、こちらからは顔が見えなくなります。その分手やスカートの様子が見えます。



この辺の狙いはほぼ達成されています。



しばらくこれを越える紙模型は出ないのでは・・・やったもん勝ちですね。あんこ衣装は。



普段は保管に邪魔なので、槍が手から外せるようにしています。



下から見ると、もうちょっときつく睨んだ顔でもよかったかも。(動画でも指摘してた人が居ましたね。)



キーボードと大きさを比べると、どれくらいのサイズか分かるでしょうか。



赤の映える、ほんとうに格好の良い衣装です。



実は、丁度これを作ろうと思った時に仕事の配置転換があり、自由な時間が以前のように
取れなくなりました。

一時はペパクラどころでは無い程忙しく、作業が辛くて、どうなる事かと思いました。
しかし、こうして一つの作品を完成することが出来て、本当に幸せです。

何かを好きで、それをやるために努力する日々は充実してて・・・
どんなにオタクであっても、ヘンタイと言われても・・・歳をとっても・・・

やめられませんよねえw






例によってニコニコ動画にPVをUPしてみた。

ニコニコ動画はアカウントが必要です。 HPでは感じられないスピード感とか、ムードがあるので
是非見てください。
(Animation was published in the [smile video].)

まどかマギカ 佐倉杏子ペーパークラフト作ってみた([smile video])



さらに高解像度で見たい人はこちら。

Bonus Gallery (High Resolution Pictures)



 

 

 

    

 

 

 

 

 

 

 

 

   

   

 

 

 

   

 

   

 

   

 

     



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